タイの向き
タイを付けるとき、どちらの方向に向けるか、みなさんご存じですよね。
では、連続2音符の符尾が違う向きになっているときには 、みなさんならどちらに付けますか?
先日、手書きの原稿を見て、楽譜を作っていました。いただいた原稿の楽譜では、上側と下側のタイが混ざっています。当社の浄書ソフトでは、符尾が前後で違う向きにタイを付けるときには、タイは上側につくように最初から設定されています。
でも、その設定を、「下向き」や「開始の符尾に合わせる」と変更することもできるようになっています。
これはどちらが正しいんだろう。本当に上側でいいのかな。
気になったので、記譜(Notation)の教科書で調べてみました。
[Essential Dictionary of Music Notation]では、「符尾の向きの方向が違う場合には、タイは常に上側に付けること」と書かれています。
[Standard music notation practice]や[Music Notation(by Gardner Read)]、[The Harvard Dictionary of Music]には、こういう場合の付け方については書かれていませんでした。
スラーの場合、「符尾の向きが混在したときには、スラーは上側に付ける」ということなので、タイもそれに準じて上側が適切である、と考えておけば良いような気がします。
少なくとも、同じ曲の中では記譜を統一しておくほうが気持ちいいですよねぇ。
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