現存確認最古の福田楽譜制作楽譜
先日、福田楽譜が発行した古い楽譜をいただきました。
その楽譜は、現在福田楽譜に残されているどの楽譜よりも古く、当社がかつて作った楽譜の中でも最古の楽譜でした。
ここにはまだ、「福田楽譜」という名前は見られず、「印刷兼発行者」として、初代社長(私の父)の名前が書かれてあります。
そして、もう一箇所気になった部分。「軍政部検閲番号」という文字が読み取れます。昭和22年にはもう戦争が終わっているのに、軍の検閲が必要だったのかと不思議に思いました。少し調べてみると、「軍政部検閲」は日本軍の検閲ではなく、「GHQ」による検閲だったようです。たかが楽譜に対してさえ、表現の自由がなかった時代があったんですね。
楽譜をくださったのは、林慶冶郎先生でした。関西学院グリークラブや男声合唱団の指揮者、編曲者として活躍された林雄一郎氏の弟様です。慶冶郎先生ご自身ももう89歳ですが、今でも合唱団の指揮者としてご活躍されています。
友人の紹介でお会いすることができ、お昼をいただきながら3時間ほどお話しを伺いました。昭和17、8年頃から戦後の大阪や関西の音楽業界にまつわるお話しなど、興味深いお話しをたくさんしていただきました。録音を取らせていただいたので、いつかそのお話しを当ブログで紹介できたらと思っています。
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