久しぶりのブログとなりました。
数日前、当社受注の新学期教科書をすべて出稿しました。
あとは、印刷ができあがってくるのを待つばかりです。
当然楽しみなんですが、心配も・・・。
著者の方も私たちも何度も何度も校正しているんですが、それでも「どこかにミスがなかっただろうか」と、本ができあがってくるのを待つ間は、気になって仕方がありません。
さて、ちょうど出稿完了したばかりですし、教科書や楽譜をどのように本の形にしてゆくのか、お話ししてみようと思います。
当社で一冊の本を作るのには、6つの工程(サイズ決定、楽譜関連の諸元決定、楽譜版下作り、楽譜以外の版下作り、頁を組み合わせて本の形にする、最終較正&印刷&製本)があります。
まず、本の大きさを決めることから始まります。
A4(縦29.7cm・横21cm)、それより少し大きい洋書楽譜の大きさ、持ち歩くことを考えてポケットサイズにすることもあります。
最近は、1ページをA4の大きさにすることが多くなってきています。これは、他のいろいろな本がこの大きさになってきていて、このサイズの紙が安くなっているのと、何冊かを持ち歩くときに大きさがそろう方が持ちやすいからだろうと思います。
さて、紙の大きさが決まると、楽譜の大きさ(紙の大きさに対する楽譜の大きさです)や楽譜に関わることを決めます。五線の太さや長さ、タイトルの大きさ、歌詞の大きさなど、楽譜に付随することすべてを、サンプルを作りながらお客さまと相談して決めていきます。タイトルの位置や大きさ、歌詞の大きさは、実際に楽譜と一緒に並べてみないと、バランスがよくわからないので、サンプルを作って打ち合わせを行うことは、とても大切です。
サンプルが完成すると、いよいよ必要な楽譜を作り始めます。
何曲か楽譜ができるとお客さまに送り、校正していただきます。校正・訂正を何度か繰り返し、間違いのない楽譜に仕上げてゆきます。
また、楽譜の本であっても、文字だけのページもあります。楽譜を作るのが一番時間がかかるので、まず楽譜を先に作り始めますが、歌詞のページや目次、解説なども、楽譜の校正・訂正を繰り返している間に作ってゆきます。
表紙のデザインも、この段階でいただきます。お客さまから表紙のデータをいただくことが多いのですが、文字や飾り罫だけを使って簡単な表紙を作る場合は、当社でデザインさせていただくこともあります。
すべてのページが出来上がると、楽譜と文字のページを組み合わせ、順番を決めます。特に歌の楽譜の場合は、歌詞をどの位置に配置するかが大切になります。一つずつの曲の後に縦書きの歌詞を掲載するのか、全部の曲を掲載した後にするのか、挿絵を入れるのかなどを決めていくと、どんな本になるのか、具体的に把握できるようになります。
順番が決まると、ページ番号をつけます。昔は楽譜の下中央に「-25-」というようにページ番号をつけていたのですが、最近は紙の上の方(偶数ページは左上、奇数ページは右上)につけることが多くなってきています。
最後に、出力したものを本のように綴じて、最終校正へとすすみます。
お客さまの校了をいただくと、印刷屋さんへ出稿です!
印刷製本にほぼ2週間。心配しながら楽しみに2週間待てば、本ができあがってきます。
いかがでしょうか。本作りの雰囲気が少し感じられたでしょうか。
自費出版をお考えの方がおられましたら、ご参考になさってくださいね。
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