楽譜

2017年6月 7日 (水)

紫陽花、砂山-移調ピースの新譜

日本歌曲の新譜、今回は2曲出版しました。
「紫陽花」(作詩 北山冬一郎、作曲 團伊玖磨)と「砂山」(作詩 北原白秋、作曲 山田耕作)です。

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6月に入りました。
街のあちこちで、紫陽花を見かけます。
街に溶け込むような、しっとりとした淡い色の花。この時期の華やかで際立つ薔薇の花やピンクの濃いつつじとは違い、紫陽花には穏やかで落ち着いた雰囲気があります。
團伊玖磨の「紫陽花」は、「そのひととめぐりも逢はず そのひとと語らふを得ず」と、どこか不安定さを感じる旋律で始まります。
切ない心の動きとともに始まった曲は、しかし、最後の「紫陽花の花は咲くなり」では、控えめながらしっかりと花を咲かせている紫陽花の心の強さを感じることができます。



 

「砂山」と聞くと、2曲の違うメロディが頭に浮かぶ人も多いと思います。
今回の「砂山」は、1923年、山田耕作が作曲した作品です。中山晋平の曲も有名で、こちらは1922年に作曲されました。
わたしが小さい頃よく歌ったのは中山晋平の曲で、穏やかな「砂山」でした。
山田耕作の「砂山」は、「海は荒海 向こうは佐渡よ」の風景を、波の音と共に想像することができるようなスケールを感じることができます。

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2017年5月25日 (木)

恋とはどんなものかしら「フィガロの結婚」より-移調ピースの新譜

移調ピース(オペラ)新譜のお知らせです。

モーツァルトの「フィガロの結婚」より「恋とはどんなものかしら(Voi che sapete)」です。

女性が声楽を勉強し始め、最初に歌うアリアとして、「Voi che sapete」という人は多いのではないでしょうか。
わたしが初めて歌ったアリアも、この曲でした。
第二幕に、伯爵の小姓の青年ケルビーノが伯爵夫人に歌うアリアです。

音域が、最低音ド・最高音ファと歌いやすいため、移調ピースに取り上げていなかったのですが、オペラのアリアとしては欠かせない曲ですので、今回出版することにしました。

「"ケルビーノ"といえば、アグネス・バルツァ」の印象があります。
お聴きください。

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2017年5月17日 (水)

かやの木やまの-移調ピースの新譜

久しぶりに、新譜のお知らせです。

日本歌曲「かやの木やまの」が移調ピースに加わりました。
作詩 北原白秋、作曲 山田耕作の作品です。

この二人が作った歌曲「この道」「からたちの花」も、移調ピースで販売しています。

鮫島有美子さんの「かやの木やまの」をお聴きください。


この曲の演奏を探していたら、興味深い演奏が見つかりました。
1928年、藤原義江さんの演奏です。(伴奏は、山田耕筰と書かれています)



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2016年9月26日 (月)

ピアノソロ譜-プッチーニ・オペラアリア-出版のお知らせ

福田楽譜出版部では、「ピアノ· ソロ ⁄ プッチーニ· オペラアリア」を出版しました。定価756円[本体700円+税]です。

静間弘之氏編曲の作品は、福田楽譜では11曲目となります。
今回は、プッチーニの有名なオペラ・アリア3曲をピアノ・ソロ・アレンジで出版しました。
内容は、歌劇"ジャンニ・スキッキ"から「私のお父さん」、歌劇'蝶々夫人"から「ある晴れた日に」、歌劇"トゥーランドット"から「誰も寝てはならぬ」の3曲です。

楽譜・演奏サンプルが、福田楽譜のHPにあります。
オーケストラ伴奏のアリアを思わせるアレンジです。
是非、お立ち寄りください。

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2016年6月 1日 (水)

ちょっと変わった移調ピースのご注文

当社、福田楽譜ではみなさまに「移調ピース」をお買い上げいただいていますが、先日、私たちが想像していなかったご注文をいただきました。
「歌の部分をトランペット(Bb管)で吹けるように、移調をお願いします」とのこと。
なるほど、同じ「移調する」でも、一般にいう「移調」と移調楽器のための「移調」は違います。

トランペットやクラリネットなど、管楽器には移調楽器と言われる楽器があります。
(「移調楽器」について詳しくは、wikipediaをご参照ください)
たとえば、トランペットのBb管とA管では、それぞれの管用の楽譜に書かれている「ド」の音を吹いたときに実際に鳴る音が異なります。

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今回は、Bb管のトランペットが楽譜通り弾けば、歌をうたったときと同じ音が出るように移調して欲しいとのご注文でした。
上に書いたように、Bb管のトランペットで楽譜の「ド」を吹くと、「♭シ」の音がでます。
 jpg(Bb管の音階)
ピアノで弾いた楽譜の「ド」と同じ音をBb管トランペットで鳴らすためには、楽譜では「レ」の音にしないといけません。つまり、長2度上に移調するということになりますね。
今回の移調では、「原調のまま」ということだったので、ピアノパートの移調は必要ありませんでした。 

こんな楽譜になりました。   

普通の楽譜
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  Bb管への移調譜
Lakmebbtop

 

管楽器演奏者のみなさまのご注文も、お待ちしています!

 

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2015年6月22日 (月)

移調ピースに、日本歌曲が加わることになりました!

移調ピースに、日本歌曲が加わることになりました!

福田楽譜が移調ピースの販売を始めて、今年で15年になります。これまで、細々であっても続けてこられたのは、ご注文頂いた皆さまのおかげだと感謝しています。
この移調ピース販売開始後数年たった頃、レパートリーに日本歌曲も加えたくて、日本著作権協会に「オンデマンド出版をしたいのですが、少部数の著作権申請はできますか」と問い合わせたところ、「オンデマンド出版については、協会の中でまだ方針が決まっておらず著作権申請をお受けすることができません」と言われました。その後、数年ごとに同様の問い合わせをしていたのですが、なかなか良い返事を頂けず、長らく日本歌曲の移調ピースを販売することができませんでした。

先日、久しぶりに著作権協会に問い合わせたところ、少部数の著作権申請も可能であるとのお返事をいただきました。出版方法の変化に伴い、著作権協会の対応も変わってきたんですね。

これから、少しずつになるかもしれませんが、曲を増やしていこうと考えています。
リート・オペラアリア同様、どうぞよろしくお願いします。

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2015年3月24日 (火)

本の作り方

久しぶりのブログとなりました。
数日前、当社受注の新学期教科書をすべて出稿しました。
あとは、印刷ができあがってくるのを待つばかりです。
当然楽しみなんですが、心配も・・・。
著者の方も私たちも何度も何度も校正しているんですが、それでも「どこかにミスがなかっただろうか」と、本ができあがってくるのを待つ間は、気になって仕方がありません。

さて、ちょうど出稿完了したばかりですし、教科書や楽譜をどのように本の形にしてゆくのか、お話ししてみようと思います。

当社で一冊の本を作るのには、6つの工程(サイズ決定、楽譜関連の諸元決定、楽譜版下作り、楽譜以外の版下作り、頁を組み合わせて本の形にする、最終較正&印刷&製本)があります。

まず、本の大きさを決めることから始まります。
A4(縦29.7cm・横21cm)、それより少し大きい洋書楽譜の大きさ、持ち歩くことを考えてポケットサイズにすることもあります。
最近は、1ページをA4の大きさにすることが多くなってきています。これは、他のいろいろな本がこの大きさになってきていて、このサイズの紙が安くなっているのと、何冊かを持ち歩くときに大きさがそろう方が持ちやすいからだろうと思います。

さて、紙の大きさが決まると、楽譜の大きさ(紙の大きさに対する楽譜の大きさです)や楽譜に関わることを決めます。五線の太さや長さ、タイトルの大きさ、歌詞の大きさなど、楽譜に付随することすべてを、サンプルを作りながらお客さまと相談して決めていきます。タイトルの位置や大きさ、歌詞の大きさは、実際に楽譜と一緒に並べてみないと、バランスがよくわからないので、サンプルを作って打ち合わせを行うことは、とても大切です。

サンプルが完成すると、いよいよ必要な楽譜を作り始めます。
何曲か楽譜ができるとお客さまに送り、校正していただきます。校正・訂正を何度か繰り返し、間違いのない楽譜に仕上げてゆきます。

また、楽譜の本であっても、文字だけのページもあります。楽譜を作るのが一番時間がかかるので、まず楽譜を先に作り始めますが、歌詞のページや目次、解説なども、楽譜の校正・訂正を繰り返している間に作ってゆきます。
表紙のデザインも、この段階でいただきます。お客さまから表紙のデータをいただくことが多いのですが、文字や飾り罫だけを使って簡単な表紙を作る場合は、当社でデザインさせていただくこともあります。

すべてのページが出来上がると、楽譜と文字のページを組み合わせ、順番を決めます。特に歌の楽譜の場合は、歌詞をどの位置に配置するかが大切になります。一つずつの曲の後に縦書きの歌詞を掲載するのか、全部の曲を掲載した後にするのか、挿絵を入れるのかなどを決めていくと、どんな本になるのか、具体的に把握できるようになります。
順番が決まると、ページ番号をつけます。昔は楽譜の下中央に「-25-」というようにページ番号をつけていたのですが、最近は紙の上の方(偶数ページは左上、奇数ページは右上)につけることが多くなってきています。

最後に、出力したものを本のように綴じて、最終校正へとすすみます。
お客さまの校了をいただくと、印刷屋さんへ出稿です!
印刷製本にほぼ2週間。心配しながら楽しみに2週間待てば、本ができあがってきます。

いかがでしょうか。本作りの雰囲気が少し感じられたでしょうか。
自費出版をお考えの方がおられましたら、ご参考になさってくださいね。

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2014年12月 1日 (月)

こんな楽譜も

数日前にインターネットで面白い記事を見つけました。
楽譜に関することなので、このブログでもみなさんにご紹介しようと思います。

こちらがその楽譜。

1

それを演奏すると・・・


マウリシオ・カーゲルの「ティンパニとオーケストラのための協奏曲」だそうです。

最後のシーンはこの演奏の一番の見ものですが、途中でも、口にメガホンのようなものをくわえて演奏しているのが見られます。
この場面もどんなふうに楽譜に書かれているか、見てみたいですね。

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2014年11月21日 (金)

移調のご依頼につきまして-お願い-

11月も半ばをすぎました。そろそろ年賀状の準備をしないといけないと思っておられる方も多いのではないでしょうか。
出版社や学校の新しい年への準備は、年末年始をずっと通り越し、既にもう来年新学期の準備の真っ最中です。
当社でも現在、そのための楽譜版下を作成させていただいています。出版社は新しい本を出版するために、学校は新しい教科書を学生のみなさんに用意するために...、その追い風を受けて福田楽譜も来年2月まで、(おかげさまで順風満帆)とても忙しい日々になりそうです。

そこで、声楽移調ピース以外の移調をご依頼される方に、少し厚かましいお願いがあります。
普段は、4ページ程度の移調は3、4日でお渡し出来るのですが、来年2月末までは、1週間から10日程度のお時間をいただきたいのです。ご迷惑をおかけしますが、少し早めにご連絡くださればありがたいです。

どうぞよろしくお願いいたします。

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2014年11月14日 (金)

歌劇「道化師」より鳥の歌~大空を晴れやかに~

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鳥たちはさえずりながら自由に、矢のように飛びまわっている。
雲と輝く太陽に立ち向かって、空の道を飛んでいく。
青さと輝きにあこがれ、大空に舞っているのを邪魔しないでください。
鳥たちも夢を持ち、金の雲の中を飛んでいく。
風や嵐が来ようとも、翼を拡げて戦うだろう。
雨や稲妻も、決して彼らをはばめない。
淵と海の上を飛んでいく。
たぶん、探すことのできない見知らぬ夢の国へ飛んでいくのだろう。
空の放浪者たち、力いっぱいはばたいて、そして行きなさい!
       「世界音楽全集<声楽篇>アリア名曲集第6巻」より
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昨日は、大学時代の恩師の一周忌でした。
声楽を学ぼうと志した10代の終わり頃、初めてその先生にレッスンを受け、大学に入学してからも引き続き指導していただきました。自分が歌ったいろいろな曲に、先生との思い出があります。歌劇「道化師」の中のソプラノのアリア「鳥の歌」もその一つです。でもこれは、「歌わなかった」という思い出なのです。

大学3回生になり、モーツァルトのアリアもある程度歌い、プッチーニの曲も数曲レッスンしてもらったころ、先生から「何か歌いたい曲はない?」と尋ねられました。わたしが「"鳥の歌"を歌いたいです!」と言ったところ、「まあ、それはあなたには似合わないわね。あなたが歌うと、"小鳥の歌"になってしまうもの」と言われてしまいました。 わたしの声はとても軽い声だったので、「鳥の歌」を歌うには適していないと先生は判断されたのでしょう。それ以後、もう一度「歌いたいです」と言えなくて、結局「鳥の歌」のレッスンを受けることはありませんでした。

何度聴いても、心を動かされるところがあります。
「Che in calzi il vento e latri la tempesta,(たとえ風や嵐が来ようとも)」あたりから、小節ごとにコードが変わっていく不安な雰囲気の伴奏。そして、「Vanno laggiu verso un paese strano(たぶん、探すことのできない見知らぬ夢の国へ飛んでいくのだろう)」で不安な気持ちを打ち消し、 心を解き放つようなメロディと伴奏に変わっていく箇所では、広い大空を羽ばたいているような気持ちになります。

「鳥の歌」の楽譜は、福田楽譜の声楽移調ピースでお求めいただけます。

ヴェロニカ・ヴィラロエル (Veronica Villarroel)の演奏です。

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